言語聴覚士とは

言語聴覚士とはリハビリテーションの技師の一つで、理学療法士、作業療法士、視能訓練士と並んでリハビリテーションのプロフェッショナルとして障害者の社会復帰に活躍している国家資格の一つです。

jp193_72a

言語聴覚士は音声機能であったり、言語機能、そして聴覚に障害がある人に対してその障害を克服し、機能維持と向上を手助けするもので、言語訓練やその他発声訓練など、言語聴覚に特化したリハビリテーションを行います。また障害について検査を実施し、機能向上の為の助言を行い、指導、支援、そして介護補助や助言まで行うことがその仕事内容となります。

言語聴覚士が扱うリハビリテーションは普段皆さんが想像しているリハビリテーションとはちょっと異なるかもしれません。みなさんが想像するリハビリテーションは体を動かし、筋肉を動かし、足を動かし自立して歩行や作業ができるようになることを想像されるかもしれません。それは理学療法士や作業療法士の役割で、言語聴覚士は言語障害や失語症などのことばの障害、そして聴覚障害などのきこえの障害、声や発音などの音声障害や構音障害などをあつかいます。あた言語聴覚士が扱う障害として珍しいのが、摂食障害などの食べる機能の障害についても扱うことがあるのです。

この言語聴覚の障害については先天的な障害から事故や病気などで後天的に発症したものまで幅広く、また小人から高齢者に至るまで、非常に幅広くその対象者が居るのです。

言語障害の対処

先天的な言語聴覚障害の場合は早く対処することで改善することが可能な場合もあります。吃音なども同じような発音障害の一つですね。後天的なものとしては高齢者の病気によるものが多く、例えば脳卒中などで倒れたあとにうまくしゃべれなくというケースも多くあります。これは脳の言語を司る部位が麻痺してしまったり、圧迫などで起きる障害が発生しているが故に起きるものです。うまく喋れていた人が障害などでうまく喋れなくなってしまうとそれを隠すために人前であまり喋りたがらなくなります。そうすると脳神経が衰えてしまい、負のスパイラルが起きてしまいます。発生してしまった障害に対して定期的なリハビリテーションを行うことで、障害の進行を止めるという役割もあるのです。そのためには様々な成功例やなぜそういった事象が発生するのかというメカニズムを知ることで必然的に対処方法がわかってきます。

今後こういったリハビリテーションはこれまで表に出されていないだけで、実は悩んでいる人はたくさん居るはずです。これから需要が伸びる分野であると言えます。