小児科医はなぜ存在するのか?

子ども
小児科医とは、主に新生児から乳幼児に対して治療を行っている専門医のことです。

専門医というと特殊な医者というイメージがあるかも知れません。
ですが、専門医と言っても治療を行える年齢に対して使われているだけなので、人によっては他の医療を担当しながら、小児科医に近い医療を行っている医師も存在します。

また、なぜ小児科医のような医師が存在するのか?というと、それは医療において特殊な対応を求められるからです。
特殊な対応というのは、なにも特別な知識がないと対応できない問題という意味ではありません。

子どもに対して治療を行う際、両親に対しても治療の目的、治療の経過などを案内しなければなりません。
このような説明が特殊なため、小児科医のような専門医が必要とされているだけです。

そのため、施術そのものが大人に行うものとは違うというケースも少なく、前述のとおり小児科医でない医師が、小児科医に近い仕事をこなすという事例は多いのです。

次にどのような医療行為を行っているのか案内していきますが、小児科医は外科手術、循環器系や整形外科などを担当している医師です。
外科手術というと、執刀を行うものだと思ってしまう人もいますが、近年では外科手術といっても執刀を行わないものも存在します。

例えば、カテーテル治療のように細い管を体内にいれて、その後、カテーテル治療が上手くいったのか経過観察する行為も外科手術なのです。
つまり、昔に比べて手術跡が大きくならないように配慮されています。

整形外科も同じで、最近ではメスなどを用いる執刀は減っています。
そのような行為は行わず、薄い医療用の板などを体内に入れて、整形外科を行っているケースもありますし、シリコンの注入のみで治療を終えてしまうケースもあります。

整形外科というのは、先天的、後天的な問題を治療する目的で行う医療のため、メスなどによる執刀が不要な場合は専門的に行わないのです。
また、このような配慮は小児科医だけでなく、外科医が大人に対して診断、治療を行う場合でも同等の対応を行っています。

小児科医は少ない?

今では良く知られていますが、昔に比べて小児科医は減ってきている状況にあります。

その理由の1つに、小児科医は他の医療行為に比べて年収が小さいという問題があるため、小児科医の数は減っているとされているのです。
その他の理由では、小児科医は休日がまったく無いため、小児科医を辞めていく医師が多いという特徴もあります。

そのため、最近では小児科医でない人でも医師として小児科医で働くこともありますし、そのような行為が珍しく無くなっているため、小児科医以外の科においても似たような対応を良く見かけるようになりました。