管理栄養士とは
管理栄養士は、栄養指導や適切な食事の提案をする専門家です。
別の資格として栄養士がありますが、管理栄養士はその専門性と経験を
さらに高めたワンランク上の国家資格となっています。
管理栄養士の国家試験を受験するには、一定の受験資格が必要になります。
その要件として、修業期間が2年の栄養士養成施設を卒業して栄養士免許を
取得した後、病院や学校、飲食店等において3年以上の栄養指導に従事する。
修業期間が3年の栄養士養成施設を卒業した場合は2年以上の栄養指導、
4年制の栄養大学を卒業して栄養士資格を得た場合は
1年以上の栄養指導の経験を要求するなど、総じて5年間に亘り、
知識の修練と実践に携わっていることが求められます。
管理栄養士の活躍について
ただし、最初から管理栄養士の養成を行う4年制の施設を卒業して
栄養士免許を受けた場合は、実務経験がなくても受験資格が与えられます。
管理栄養士になると働く場でもリーダー的な存在になるなど、
その専門性をフル活用することができるのです。
病院や老人ホーム、給食センターや社員食堂、レストランや食品加工メーカー、
スポーツ選手の食事指導、最近盛んになっている食育の指導や講師としての活動、
雑誌やテレビでの活躍など、資格を活かす場所はたくさんあります。
病院においては、管理栄養士が栄養指導を行った場合、診療報酬の加算ができ、
病院の経営上、有利に働くので求人が出るケースも多いようです。
近年における管理栄養士の業務は、入院患者が摂る毎日の食事の献立や
栄養バランスを考えたり、カロリー計算をしたりするにとどまらず、
直接、患者さんに対して栄養指導や食事管理を行うケースも増加しています。
活躍の場が広い管理栄養士
その1つに、NSTと呼ばれる栄養サポートチームでの役割があります。
医師、看護師、薬剤師などの病院内の他の専門スタッフとともに
患者さんのケアに当たるのです。
食事制限が必要とか塩分の管理が必要といった要請にとどまらず、
食事の量が減っている、適切な栄養がとれていない、咀嚼機能が十分に
働かないなどの患者さんの状況を察知し、状況に応じて適切な栄養を適切な方法で
摂取させて、病状の改善や身体機能の回復を図るための活動を行います。
患者さんの状態によっては、普通に口から食べ物を入れて咀嚼してという
経口栄養の支援だけでなく、経腸栄養や静脈栄養などを行う必要があります。
医師の指導や指示のもと、それに必要な栄養計画を立て、必要とされる形に調理し、
患者さんが摂取できるようにするのが管理栄養士の役割です。
また、外来においては糖尿病外来など、主に生活習慣病の予防改善において、
患者さんに食生活の見直しや、カロリー制限と適切な栄養のバランスなどを助言し、
定期的にカウンセリングを行って進捗状況を見守る等の業務も担います。
さらに地域医療や在宅医療の現場でも管理栄養士による栄養指導が求められており、
在宅医療チームの一員として、医師・看護師・薬剤師・介護福祉士等と
連携を図りながら、在宅療養患者や要介護者の食事内容のチェックや
栄養改善に取り組んでいます。
管理栄養士としてはもちろん、その経験を活かして企業での商品企画部門や
お客様サービス部門での活躍も可能となります。
ブランクがあっても再就職の幅が広がるという意味では
とても需要のある仕事ですね。
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