カテゴリー: 医療を支える

  • 専門看護師

    専門看護師とは

    専門看護師とは複雑な状況での疾患があり、介護が非常に難しい状況の家庭などに対して専門知識を持って高い水準の介護を行う人です。専門看護師は専門性に優れた看護の知識、対処方法を持ちあわせて、介護が必要な患者およびその家族のためにその力を発揮します。

    専門看護師は大きく分けて6つの役割を果たします。専門看護師はその高い専門性を患者の家族および集団に対して実践します。そして2つ目に看護を必要とする人および在宅や施設でのケア提供者に対してより良い介護を行うためのコンサルティングを行います。3つ目に必要なケアが患者に対して円滑に行われるように、医療福祉に関連する人に対してコーディネートを行います。次に4つ目として、患者およびケアを行う人、個人及び集団においてその権利を守るため、倫理的な問題の解決および葛藤に対するヒアリングと解決に努力します。5つ目については今後の専門看護も含めて技術および満足度の向上を目指すため教育的役割を果たします。最後に6つ目、専門看護師として専門看護の現場においてより良い看護を目指すために、ケア対象者に研究を実践します。この大きく分けた6つの事項について日々その技術向上のために切磋琢磨します。

    専門看護の対象

    では専門看護の対象となる疾患について、どのようなものがあげられるのでしょうか。一例で上げるとまずガンがあげられます。ガンは看護のために特殊な投薬や治療が必要になります。またガン患者特有の不安要素などもあるので、患者に特化したケアを行う必要があります。次に精神疾患者に関しても通常のケアとは異なるケアを行う必要があります。精神疾患の場合は四肢は十分に使えますが、通常できることができなくなったり、心理的に不安になると良くないので、心のケアを中心的に行う必要があります。また在宅看護や老人看護も専門看護師として専門性を持ちあわせて対応しなければいけない看護の一つですね。

    この専門対象は申請の上で都度認定を行い、認定された場合に専門看護の対象となります。時代が変わるに従い、これまで少数派だった疾患が多数となったり、特別なケアが必要であるという判断がくだされるケースもあるので、日々その対象となる疾患には変化があると言ってもいいでしょう。

    専門看護師になるには看護師の免許を取得した上で所定の単位を習得している事、また看護の実務が5年以上あることが必要とされています。その上で審査されて晴れて専門看護師となることができるのです。

  • MR

    MR

    MR

    MRとは

    MRというお仕事を皆さんはご存知でしょうかMRとは医療情報担当者といって、平たくいえば製薬会社の営業担当のようなお仕事になります。製薬会社は新薬が販売されたり、病院で取り扱いがなかったりすると、MRを通じて自社医薬品の営業を行います。そして医師に認めてもらい使ってもらうと成果として販売実績が上がっていくというお仕事です。

    MRは医療関係の学校を出ている人、薬剤師としての資格を持ち合わせている人もいますが、他業種から来た人は本当に多いのが特徴です。MRは営業としてのお仕事がメインなので、理系の医療をずっと学習してきた人よりも、文系の他業種の営業をしてきた人のほうが向いている事があります。なんだかんだと言っても営業職ってけっこうたいへんなんですよね。

    MRは基本的に外回りが主な仕事です。出向く先はもちろん病院、総合病院などの大きな病院から、個人経営のクリニック系まで、非常に広い範囲のお客様の対応を行っているのです。自社の製品について売り込みを行い使ってもらうように交渉を行い、今現在使っている自社薬品の状況を医師より情報収集し、その情報を元に自社の製品のブラシュアップに役立てる。MRが医療情報担当者という名前である由来は、新しい、そして既存の医薬品の情報について、製薬会社と病院の橋渡しをするのが本来の役割として与えられている仕事です。

    医療薬のスペシャリスト

    しかし、実際にはMRとして主に行っているのは営業活動となります。総合票院などは忙しい医師が休憩などで出てくるのを出待ちして話をする。非常に短時間の間で要点をついた話をするので、要点をまとめて一気に話をしなければなりません。また競合他社も同じ場所で出待ちをしていたり、ライバル会社の担当から嫌味を言われたり、とってもストレスがたまるお仕事なんです。

    MRは担当する医療品の勉強を必ず行います。海外で発売されているものを日本でも販売するようになったなどの場合、営業の解説書をしっかり読み込み、メリット・デメリットをしっかりとまとめてその薬の内容を医師に伝えます。そして医師からGOサインが出たら納品という流れになります。

    医薬品の販売として営業を行うわけですが、たまには無理難題を言われてしまう事もあります。それが案内した医薬品の内容のことであればまだ納得できますが、何でも屋のように扱われることもあるんです。それでも医師に気に入られて、自社製品を扱ってくれるようになれば成果になるわけですね。

    間接的ではありますが、人の命を救うビジネスです。そのやる気もひとしおでしょう。

  • 医療ソーシャルワーカー

    医療ソーシャルワーカー

    医療ソーシャルワーカーという仕事をみなさんはご存知でしょうか。あまり耳慣れない職種ですが、一体どのような事をする人たちなのでしょうか。

    医療ソーシャルワーカーとは病院、介護施設、老人ホームなどの保健医療機関において社会福祉という概念の元、治療を受けている患者さん本人や、そのご家族などの抱えている問題について解決に導く為の相談などを受ける人達です。病気の治療で発生する問題、それは経済的な問題、心理的な問題、社会的な問題など、患者さんそれぞれに持つ悩みは異なります。同じ位の年齢で、同じ病気を患い入院したとしても、それぞれ入院や治療に関する悩みは異なりますよね。患者さんのバックグラウンドによってその悩みや心配事は異なってくるのです。

    医療ソーシャルワーカーは言わば患者さんの社会復帰の為のコンサルタントのようなお仕事をするんですね。これまではそういう人はお医者さんだったり、看護婦さんだったり、自分の身内であったり、会社の同僚だったりしていたのではないでしょうか。しかしその人の立場によって回答できる相談とできない相談や、知識不足のため解決方法の提示ができなかったりとしてきました。病気の時の相談相手ってあまりいなくて、一人で悩むことが多かったんですね。

    しかしそれではいけない、患者さんが病気の治療を行い、完治して社会復帰するための相談窓口的な立場の人を作らなければいけないということ でこの医療ソーシャルワーカーという人たちが出てきました。具体的な相談内容はというと、療養中の心理的問題や社会的な問題の解決など、また治療を受ける上での経済的な相談とその調整、退院後の生活や社会活動についての相談などです。

    様々な広がりを見せる医療ソーシャルワーカー

    医療ソーシャルワーカーは医療に関する様々な知識を広く学び、患者さんにフィットするような内容を的確に伝えていきます。患者さんの様々な相談に対応するためには保証や補助など、国や地方自治体が行っている活動や支援施策について正確に把握し、その患者さんに適応させられるかを正確に判断し、解決策として提示する必要があるのです。

    医療ソーシャルワーカーの大半は社会福祉系の大学および大学院を卒業した人が大半で、その8割近くが該当します。大学卒業後に病院で上記のような内容のしごとをしています。また最近は社会福祉士の資格を持ち合わせていたり、精神保健福祉士の資格を持っている人も医療ソーシャルワーカーとして活躍しています。

  • 救急救命士

    どのような仕事か

    救急救命士とは急病人を救急車で救急病院まで搬送している間に限り、救急救命行為を行うことのできる人の事です。救急救命士法にて法律が定められて、国家資格として救急救命士の資格を取得した人だけがこの搬送中の救命活動を実施することができます。現在緊急連絡をうけて出動する救急車には最低1名以上の救急救命士を乗車させることを目標にしています。

    過去、搬送中、医師ではない救急隊員による救命活動は法律で禁止されていました。医師ではない救急隊委員の医療行為は禁止されていたのです。そのため目の前で苦しむ救急患者に何もすることができなかったり、心肺停止者の低い蘇生率や救急患者の社会復帰率の低さから、様々な方面でこの救急車での運送中の救命行為に対する批判が集まりました。もっとも辛かったのはまだ息がある救急患者を前にして法律の壁のために手を差し伸べられずに、患者の関係者から厳しい叱責に耐えるしかない救急隊員だったかもしれません。

    そうした中、元東京消防庁の職員による現状の状況を雑誌に投稿したり、民法テレビ局の2年に渡る取材により、この問題は社会的に取り上げられました。そしてこの状況を打破するために救急救命士法という法律が制定されたのです。ようやく救急車である程度の医療行為が行えるようになった訳ですね。

    救急車で出来る医療

    救急救命士は救急車内で心配停止している傷病者に対する救急救命処置の一部は特定行為として制限されます。一般的な心配蘇生については可能なのですが、この特定行為については医師の指示を仰ぎ実行する必要があります。その特定行為とは、静脈路確するための乳酸リンゲル液という薬品の輸液であったり、器具を用いた気道確保などです。また薬剤投薬も特定行為にあたる行為となります。それ以外の心配蘇生であったり、傷の手当、止血などは現在救急車の中で救急病院に到着するまでの間は対処する事ができるようになりました。

    救命救急士の役割は急患を現場からいち早く救急病院に搬送し、医師にバトンを渡すことが一番の使命です。そして医師に正確に患者さんの症状、発症してからの時間、搬送時間、特徴などを確実に伝える必要があります。そうすることで医師は正確な対処を患者に対して行うことができるのです。

    救命救急士のしごとは命をつなぐ仕事だと言っても過言ではありませんね。救命救急隊員は日々そのように考えながら任務に付いているのでしょう。私達も小さな事かもしれませんが、できることから協力すべきですね。